旅の目的は主にアートです。

旅は日帰りも含みます。近くの美術館から遠くの美術館まで。観たいものは観たい!気ままな鑑賞日記です。

フランソワ・ポンポン展―動物を愛した彫刻家 佐倉市立美術館 2022.2

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ブログタイトルらしく小旅行をしてきました。県を跨いだ日帰り旅、久しぶりです。

2021年夏に京都でフランソワ・ポンポン展と聞いて、「夏休みの旅行にいいかも!そのころにはきっと」という願い虚しく旅行なんてまだまだ無理なご時世で、でも千葉に巡回があるのを知っていたので今か今かと待っていたら、やっと2月にやってきました。

(途中の群馬もちょっと迷ったけど、ぐっと堪えて)

佐倉市立美術館はDIC川村記念美術館に行くときにいつも気になっていたのだけど機会がなくて、今回初めて行ってきました。素敵な建物です。

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彫刻家としてのスタートはやはり、人物彫刻から。そして動物彫刻に転向した初期の作品に、独自に生み出したポンポン様式と呼ばれるなめらかな動物彫刻、と順に展示されています。

人物彫刻もとても良かった。台座に刻まれた“Pompon”のサインがすごくかっちりしていたのが印象に残りました。(その後、動物彫刻になるにつれてラフなサインになっていた。心境の変化なのかな?)

ロダンの工房で工房長まで務め、長い下積みを経験し、人物像をあきらめ、動物彫刻への道を見出し初めてサロンに動物彫刻で出品したのが51歳のとき。

下積み時代に培われた実力が自分のオリジナリティと結びついて一気に花開いた、という感じ。しかもとどまることなく、形を追求していって、洗練されていき、自分の様式を完成させた。「ポンポンの彫刻、シロクマ、かわいい〜」って第一印象で見たいと思ったけれど、見れば見るほど、その研ぎ澄まされた形の正確さと美しさに感動しました。

特に好きだったのは

モグラ』地中とモグラを彫りの違いでの表現がすごい

『猪』台座の工夫が最高

『巣の雌鳩』とにかくキュートでかわいい

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技法の説明パネル。他にもアトリエの風景とか写真の展示もありました。

佐倉市立美術館では3/29まで。京都から名古屋、群馬、千葉と来てその後山梨に巡回が決まっています。多くの人に見てもらえるといいな。

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グッズは結構売り切れてしまっていて、不定期に入荷したりしてるみたいです。

図録とバッジと絵葉書を買いました。