今年に入ってから、始まったらなるべく早めに行く、というのを心がけてて、今のところ順調なのですが、こちらは終了近くなってからの鑑賞となりました。
文字に関してのグラフィックデザイン展だと従来は過去の大御所デザイナーが取り上げられるイメージがあるけれど、(今回ももちろんあるけれど、あくまで文字デザインの歴史という観点からでした、新鮮!……というか歳取ったんだな、自分、となります、若い人たちの反応がおもしろかった。そして90年代ももはや懐かしい……歳取ったんだな、自分)こちらはDTPやインターネット普及以降のグラフィックデザインの観点から文字デザインの役割を紐解いているので、さまざまな世代、国のデザイナーの作品が取り上げられています。
ギャラリー1:日本語の文字とデザインをめぐる断章で、日本語の書記体系の歴史、文字を軸としたグラフィックデザインの作品を、ギャラリー2:辺境のグラフィックデザインで文字とイメージを統合して発展してきた日本語のグラフィック文化を、そして現代での動きをテーマに分けて紹介していきます。
思わず「懐かしい!」とうれしさが滲み出てしまったのはこちら。
AD平林奈緒美のFSP!使ってたなあ。かっこよくて。雑誌(確か装苑だったような)に袋閉じで広告が付いてた。今までにない化粧品の広告でとにかくかっこよかった。平林さんの資生堂のアートワークは大好きでした。
懐かしがってばかりではいられず。作品は知っててもまとめて見たことなかったデザイナーや初めて見るデザイナーの作品がとてもおもしろい。
2021年に水戸芸術館で見たピピロッティ・リスト
こちらのアートワーク、すごくよかったので印象に残っていました。スタッフさんのTシャツ(たぶん非売品だけど)が欲しかった……。私が観に行ったときには、図録も品切れで物販はなかったし、コロナでチケットの半券もなかったけど、京都ではあったようですね、いいな〜うらやましい。
ところで、横浜トリエンナーレ、もう今月からと知ってびっくり。早いなあ。
海外の作品で印象に残ったもの。
立体表現。
空中で重なり合うことで、言葉が生み出される、とキャプションにあったけど、影も含まれると思う。
表現の流行り廃りはあれど、文字はデザインの要素としては不可欠で、こういうふうにテーマに沿って揃ってみられるのはおもしろいしありがたい。
見ているだけで、ああ、90年代、00年代……と、その空気感を思い出すということは、いかにデザインが時代を作る一端を背負っているか、ということだなあなどと感慨深く思いました。
帰りに同じミッドタウン内のフジフイルムスクエアへ
この写真、一度見たら頭から離れなくて。「光の魔術師」「色彩の魔術師」と呼ばれた日本を代表する緑川洋一の作品展。
カラーの作品もモノクロの作品も、とても不思議な写真でした。美しくてかわいくて、でもどこかセンチメンタルな感じもする。小規模な展示、でも創作ノートのコピーなどもあって、観てよかった。作品集とか手に入らないかなあ?もっと大規模な展覧会、開催されないだろうか?なんて思いながら帰りました。