「始めようか、天才観測。」って、変わったコピー、と思ったけど、天体観測にかけているのか、展覧会タイトルが大宇宙なだけに、と今気づきました。
1月中にトーハク参りをしたいな、と思っていたら、ちょうどこの企画展がはじまったので行ってきました。
入ってすぐに国宝「舟橋蒔絵硯箱」が。360°ぐるりとじっくり見られます、ぷくっとした形の愛らしさに、散らし書きの書の優美さ、金粉の美しさ、何回見ても飽きないです。物販もこの「舟橋蒔絵硯箱」のグッズが多かったです。
第1章は光悦芸術の源泉ということで本阿弥家の家系図や書状や家職の刀などから。刀は相変わらず人気がありますね、混んでました。私は光悦の印をじっくり見ました。木製なのも意外。「折紙」という本阿弥家による刀剣鑑定書があって、「折紙付き」の語源になっているとか。
第2章は謡本と蒔絵、第3章は書、第4章は茶碗、という構成で。私のお目当てはやっぱり書なので、第3章を中心に見ました。銀をふんだんに使った俵屋宗達の絵との組み合わせの豪華な「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」も素敵でしたが「いろは歌」も素朴でよかった。
光悦のマルチアーティストぶりを堪能してからは本館へ。
まずは長谷川等伯の「松林図屏風」お正月は年明け2週間展示されますが、等伯が能登半島生まれということから、能登半島被災地の応援のため、4週間に延期されたため見ることができました。
ぽわ〜っとした空気感が美しくて好きです。
若冲の屏風も!
遠目から、きれいな富士山の絵だなあと近づいたら七宝でした。見惚れました。
浮世絵の室では、こないだ観たばかりの鳥文斎栄之を。
恵比寿、大黒天、福禄寿が、柳橋の船着場から猪牙舟に乗って吉原に向かう道中を描いた絵巻。シックな色合いから最後は艶やかになってます。
門人の鳥高斎栄昌も。新年にぴったりの絵です。
博物館に初もうで「謹賀辰年ー年の初めの龍づくしー」という室では、辰年にちなんでさまざまな龍の作品が。特に印象に残ったのはこちら。
最後は、東洋館、8室の「生誕180年記念 呉昌碩の世界ー金石の交わりー」へ。トーハクは本当に見るものたくさんで忙しい(と書いてうれしいと読む)。
書、画、印、と呉昌碩の世界を堪能しました。台東区立書道博物館との連携企画。そちらものぞきに行ければなあ、などと思っています。充実の1日でした。