旅の目的は主にアートです。

旅は日帰りも含みます。近くの美術館から遠くの美術館まで。観たいものは観たい!気ままな鑑賞日記です。

テオ・ヤンセン展 千葉県立美術館 2024.1

去年の12月のイベントに行ったとき、入場2時間待ちで断念したテオ・ヤンセン展に満を辞して行ってきました。千葉みなと駅から徒歩で、道も美術館の周辺もそんなに混んでないし、空いてるかな?と油断してたらなかなかの混み具合、みなさん車で来ていて入り口が違ったようです。

アニマリス・ペルシピエーレ・プリムス

テオ・ヤンセンのアトリエでのインタビュー動画を見て、制作の素材やその作り方を知る。プラスチックチューブやウレタンチューブ、結束バンド、ペットボトルなど、身近な素材ばかりです。

「ストランドビースト」とはオランダ語で砂を意味する「strand」、生物を意味する「beest」を組み合わせたヤンセンの造語。そして作り出された(生み出された?)ストランドビーストたちは、その制作の順に〇〇期、〇〇期と時代があって、進化しているのです。年表の展示もありました。必ず名前に「アニマリス」と付きます。これも英語で動物を意味する「animal」とラテン語で海を意味する「mare」を組み合わせたヤンセンの造語。あくまで生命体なのですね。

ストランドビーストの生息地はヤンセンの故郷オランダのスフェベニンゲンの海岸。砂浜を歩く歴代のストランドビーストの映像を見ることができました。背景の海、砂浜、ストランドビーストと、その動きによって可視化される風、その組み合わせがとても美しく、これが完成形なのだな、と思いました。

アニマリス・オムニア

私が行った時間ではちょうど、アニマリス・オムニアのリ・アニメーションを見ることができました。ストランドビーストはスフェベニンゲンの海岸での生息が作品なので、それ以降のデモンストレーションはすべてリ・アニメーションと呼ばれるそうです。

リ・アニメーションのあとは近くで観察できます

水感知の部品 海岸を歩くので海に近づいてしまった場合これで感知して避けるそう

素材は再利用もされるので、動かなくなったストランドビーストは化石、となります。放置というか放棄?される場所も森の中にちゃんとあるそうです。

化石、として展示されていました

スケッチや模型の数々はヤンセンの頭の中をのぞいているよう

イベントでも活躍したアニマリス・オルディス 会場内で一緒に歩くことができました

映像で見て「素敵だ〜」ってなんとなく好きだったテオ・ヤンセンとストランドビーストですが、その制作の背景を知ることにより、ますます好きになりました。じっくりその世界観を味わいたいです。