旅の目的は主にアートです。

旅は日帰りも含みます。近くの美術館から遠くの美術館まで。観たいものは観たい!気ままな鑑賞日記です。

瀬戸内国際芸術祭2019秋 本島 2019.11

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時間をたっぷり使える旅の2日目!本島と高見島のはしご旅。9:30の船に乗るために早朝から出発。島旅の朝は早い…。(まあ、他にやることもないし、いっか)

本島までは岡山から特急で児島まで30分弱、児島駅から徒歩3分で児島観光、児島観光から船で30分で本島という道のりです。

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児島といえばデニム(これは港とは反対側の駅出口)

岡山駅で朝食を食べて乗ろうと思っていた1本前の特急で移動。

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デニムな駅

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ロッカーと自販機もデニム

早めに着いた児島駅で時間を持て余したので児島観光へ移動したら、朝市とかやってる大きい施設で、ああ、こっちで時間潰せばよかったな〜とか思っていたら…。駐車場には続々車が来てるし、船の切符売場開いてるし、で聞いたら9:30の船の前に臨時便出るって!

そうなんです、瀬戸芸こういうの結構あるので油断ならないです。特にレンタサイクル借りようと思っているときは先に出た臨時便で自転車が全部捌けます。なるべく早い船に乗ってしまうのが得策です。

慌てて切符を買って「往復?片道?」って聞かれて惰性で往復を買いました。(これは後でわかる判断ミス…)無事臨時便に乗れて船では観光案内のナレーションも流れて瀬戸内観光が味わえました。

本島着、レンタサイクルも借りられて(やっぱりギリギリだった!)早速出発です。本島は昨日の伊吹島とは違って水平移動、という感じ。港を中間点に泊集落・甲生集落と笠島集落を回ります。海を横目に走るので超気持ちいい。

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そらあみ〈島巡り〉五十嵐靖晃

まずは泊集落に。春に行った沙弥島の「そらあみ」が全長120mまで延びて本島にきました!本当だ!延びてる〜。 

 壮観です。作品も島もつながる…。

chiegon.hatenadiary.jp

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「漆喰・鏝絵かんばんプロジェクト」村尾かずこ

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「咸臨の家」眞壁陸二

古民家を利用した作品が続きます。特に心惹かれたのが

「海境」中村厚子

網元の家だった築100年を超える古民家に本島の潮流を再現。スモークや光を使った表現と古民家ならではの隙間風が調和して不思議な気分になります。

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海の底から船底を見上げている感覚

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次に海沿いを走りながら甲生集落へ。平らな道っていい!しかも海沿い!

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「恋の道」ラックス・メディア・コレクティブ

平安時代の短歌から着想を得た作品。潮の干満や流れで見え方が変わるみたいです。朝だったのであまりわからなかったけど。帰りものぞいてみれば違う見え方をしたのかも。

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「産屋から、殯屋から」 古郡弘

死者を埋葬する場所と霊を祀る場所を分ける両墓制を作品に。両墓制、初めて知った。瀬戸内海塩飽諸島をはじめ、現存する地域がいくつかあるそうです。厳かな気分になりました。

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真ん中の道の先

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豊島の「ささやきの森」を思い出す空間

次に笠島集落へ。

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「善根湯×版築プロジェクト」 齊藤正×続・塩飽大工衆

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笠島ー黒と赤の家」 ピナリー・サンピタック

塩飽水軍の子孫、最後の塩飽大工の作業場だった空き家とタイと日本の伝統工芸品とのインスタレーション作品。伊吹島インドネシアでしたが、本島はタイとの交流プロジェクトだそうです。

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「軌道(革命グラウィタス)」/パラベンツ(屏風)/引力の反映 アリシア・クヴァーデ

鏡、枠、を使って実像と虚像が入り混じります。ぶつからないように慎重に歩きます。

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別の部屋は…

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いろんな位置から見るとおもしろい。使われているのは本島の石、大阪城築城にも使われたそうです。

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「Moony Tunes」 ツェ・スーメイ

こちらも石をモチーフにした作品。泊集落に比べると古民家を明るい空間にした作品が多いです。

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建物の外側も明るい

お昼をどこか外で食べたいな〜と自転車を走らせていたらとても素敵な場所に着きました。

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は〜海がきれいで気持ちいい

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「水の下の空」 アレクサンドル・ポノマリョフ

この作品を背に

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瀬戸大橋を眺めながら

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たこめし!

移動中に本島市民センターで開催中の「塩飽本島合同文化祭」にちょっと寄ったら、「お土産にどうぞ」っていただいたのです。ありがたくお昼にいただきました。おいしかったです。島民のみなさま、ごちそうさまでした。島旅満喫!って感じです。

さて、次の島に移動の時間が迫っているので港に戻ります。

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Vertrek「出航」 石井章

塩飽諸島出身の船員が多く乗船していたという咸臨丸の彫刻。島に関する知識が増えるのも瀬戸芸の魅力。楽しいな。
最後にもう一回、目に焼き付けようと「そらあみ」に。

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潮が満ちてる!時間の流れでまた作品に変化が訪れる。これも瀬戸芸の魅力。