2020年がこんな年になるとは、と、誰もが感じてそうな新年度4月。
今年に入ってからは待ち焦がれていたハマスホイとソール・ライターに早々に行けたのが幸運。あとは様子見ながらいくつか足を運んでいましたが3月からは外出自粛の日々に加えどの美術館も臨時休館中です。その感想もおいおい。とりあえずこの隙に書き溜めていた日記を上げていこう。で、瀬戸芸2019の続き。
伊吹島までは高松から観音寺(かんおんじ、と読むのです。知らなくて駅員さんに「かんのんじに行きたいんですけど〜」とか言ってた!)まで特急で約1時間。観音寺駅から芸術祭のシャトルバス乗り場まで徒歩5分、シャトルバスで10分で観音寺港、観音寺港から定期船で25分、という道のりです。15時前に伊吹港に到着して帰りの船は17時で、島の滞在時間は2時間強でしたが、全部の作品と、買物と、ついでに猫を楽しむことができました。
前回、粟島に行ったときなんかは、駅にこえびさんがいて、バスまで案内してもらえたけど、 ここは駅からちょっと離れたところに案内所がありました。とりあえず迷わず行けてよかった。 シャトルバスに乗って出発を待っていたら、続々と車や自転車で乗り付ける人たちが…。 もしかして地元の人のが多いのかなあ〜と思っていました。
ガイドブックによると伊吹島は急勾配の坂が多いとのことですが、本当に…急坂でした。一所懸命てくてく登っていくと…
今回伊吹島にはインドネシアのアーティストとインドネシアに関わりのあるアーティストの新作があります。パサングとはインドネシア語で潮流、またはペアの意味。夫婦アーティストの作品です。モチーフは地元漁師の家形お守り「ふなだまさん」。
秋の島、というか瀬戸芸で一番遠い伊吹島に来たかった理由はこの作品。
伊吹島は昔、出産前後を女性だけで集団生活し、家事から解放され養生する風習がありそこを出部屋(でべや)と呼んでいたそうです。ここはその出部屋跡地。そこに作家が植えた生命の樹。
いろんな位置からのぞきこむ。圧巻だったのは…
中から見上げる空!
や〜楽しかった!ず〜っと見ていたい作品です。
そういうわけにもいかないのでそろそろと移動…港に戻る道を下りながら。
空き家に立てられた壁。これは刺繍でした。「もっと近寄って見て!」ってこえびさんがとても丁寧に説明してくれる。
さっきまでいた「伊吹の樹」が見える。
次の作品への道すがら、「伊吹の樹」のアトリエが公開されていました。
この一片がたくさん組み合わされてあの樹が生まれたのね。
作品だけど休憩所、憩いの場です。そう、伊吹島はイリコ(煮干し)の名産地なのでした!関東の人間なのでイリコって言い方は馴染みがなかったけど瀬戸芸に来るようになって覚えました。イリコの加工に使うせいろなどを再利用しているのでこの名前、かな。
人懐こい猫さんがいました。坂道で疲れた足にはうれしい作品です。
そして、「伊吹の樹」で居合わせて一緒に写真撮りあったりした素敵なゲスト3名連れとおひとり旅の方とここでも一緒になって(小さい島だと同じ船のゲストとルートがかぶる、あるあるです)おやつをいただきながら休憩しました。みなさん、2010年から毎回来ている大先輩でした。観音寺と坂出の方だったので「東京から」って言ってびっくりされたり。おやつごちそうさまでした。
港に戻って名物だというし、とイリコを購入。あと、イリコのだし醤油。これね〜!両方ともすっごくおいしくてあっというまに食べてしまったの…なんで1つしか買ってこなかったのか!と激しく後悔しました。次は大量に買う!伊吹島のイリコは最高です。
おひとり旅だった方と帰りの船で一緒になって「伊吹島のイリコはなかなか買いに来る機会がないから〜」ってたくさん買ってたの、納得でした。
最終便なので、大漁旗でお見送りします、甲板に出て見てください!との言葉に外に出てみました。
瀬戸芸の船旅でお見送りをしてもらえたの、初めてで感動してしまいました!最終便だとよくあるみたいです。
港に着いてシャトルバスでバス停に着いて…の帰路、一緒になった坂出の方に駅まで車で送っていただきました!旅は道連れとは言うけれど。なんと「わざわざ東京から来てくれるなんてうれしい!」という思いからのご厚意でした。「お土産は駅でぜひ観音寺まんじゅうを買ってね!おすすめです!」って聞いて、私もそれはチェックしてたので買うつもりです〜って言ったらまた喜んでいただきました。数分のドライブ、とても楽しかったです。ありがとうございました。