旅の目的は主にアートです。

旅は日帰りも含みます。近くの美術館から遠くの美術館まで。観たいものは観たい!気ままな鑑賞日記です。

マティス 自由なフォルム 国立新美術館 2024.2

花と果実

切り紙絵の大作『花と果実』が修復を経て日本初公開!とのこと。昨年の東京都美術館マティスも観たけれど、マティス好きだし、また、違う展覧会なのだろうしと、運良く休みだったので、珍しく初日に行ってみた。

『花と果実』亡くなる前年に完成したそうで、もちろんアシスタントもいるとはいえ、80歳過ぎの作品か、晩年まで制作を続けられるというのはすごいことね。切り紙絵という制作方法も適していたとはいえ。

比較がないので分かりづらいですが約4×8mです

自由なフォルム、というタイトルにある通り、切り紙絵に焦点を当てた展覧会ですが、そこに辿り着くまでの初期の作品から楽しめます、油絵、彫刻、舞台衣装、などなど。静物画や肖像画でも独特のアングルや色遣いが、もう確立されているというか後の表現に繋がっているよなあと思います。特に素描の線の美しさや無駄のなさが昔から好きです。

撮影可なのは、切り紙絵のセクション4の後半から

ブルー・ヌードⅣ

葦の中の浴女

アンフォラを持つ女

陶の習作

大きなアクロバット

 

あとは、セクション5のヴァンスのロザリオ礼拝堂。

ヴァンス礼拝堂のマケット

祭壇のキリスト磔刑像ごしの聖ドミニクス

上祭服のためのマケットはカラフルなものも多かったけど

この黒いのが素敵でした

特に好きだったのはこちら「蜜蜂」ステンドグラスの試作。実際は「生命の木」になったので、このステンドグラスも素敵だったろうなあとじっくり見ました。

蜜蜂

ステンドグラス「生命の木」のための習作

東京都美術館のときには映像で見たヴァンスのロザリオ礼拝堂、今回はインスタレーションで再現されていました。

ヴァンスのロザリオ礼拝堂「内部空間の再現」

時間による光の移り変わりが体験できます、美しかった

今回の展示にはアトリエの風景の写真があって、それも興味深かった、作品の制作中の風景が見れる。

関連作品の近くに展示されているアトリエの写真

おまけ:

この展覧会は、2021年の予定だったのね、コロナ禍で今年の開催になりました。部屋の整理をしてたらこんなチラシが出てきました。


遅れたけど見ることができて本当によかった。