旅の目的は主にアートです。

旅は日帰りも含みます。近くの美術館から遠くの美術館まで。観たいものは観たい!気ままな鑑賞日記です。

瀬戸内国際芸術祭2019 女木島 2019.5

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『女根』大竹伸朗

女木島は高松港から近く、半日くらいで十分回れるので到着日や出発日などに行くことが多いです。 初めて行った2013年の旅も女木島からスタートしました。

10時のフェリーに乗れれば足を伸ばして男木島、女木島、とまわれるな〜とは思ったのですが、ギリギリ間に合いそうになく、パスポートの引き換えや荷物預けなどもあるので 12時のフェリーで女木島だけにしました。

島巡りはのんびりと、無理しない。

なのでそれまで、こちらを鑑賞。

『高松松平家博物図譜 江戸の超グラフィック 自然に挑む』香川県ミュージアム

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フォトスポット

芸術祭会期中は周辺の美術館でも瀬戸内アートネットワークとして、パスポート提示で割引してもらえます。

香川県指定有形文化財「高松松平家博物図譜」の公開。魚、鳥、植物の観察具合と、工夫を重ねた表現方法が素晴らしいです。

見入っていたらあっという間にフェリーの時間、で、12時のフェリーで女木島へ。高松から女木島までは約20分。

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『カモメの駐車場』木村崇人 がお出迎え

作品は主に女木港周辺と山の上の鬼ヶ島大洞窟。

洞窟のオニノコ瓦プロジェクトに入替えがあったみたいなので6年ぶりに洞窟へ。

洞窟へはバスが出ています。フェリーが着いたらすぐ出るので、

洞窟、展望台→バスで港に戻って港周辺鑑賞が個人的にはおすすめです。逆でもいいけど、戻りのバスで、途中『段々の風』などの作品付近で降りて散策しながら戻るのが可能なので。

オニノコ瓦プロジェクトは間が空きすぎたのかどんな感じで変わったのかよくわからず……。作品も少ないような。純粋に洞窟を楽しんでもいいかも、とにかく涼しいし。係の方に写真撮ってもらえるし。あと、展望台の眺めが最高です!毎回来てよかったな〜!と思います。(売店がクローズなのは寂しかった……)

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さて、港に戻ってきて港周辺の作品鑑賞です。

今回は新作の『島の中の小さなお店』プロジェクトでたくさんの作品があるのが楽しみ。

『ランドリー』レアンドロ・エルリッヒ

洗濯機の中で回っている洗濯物、映像です。永遠に洗われている洗濯物。そして振り向くと本物の洗濯機と乾燥機。こちらは実際に使えます。使わなかったけど。殺風景で清潔な空間にはカゴや棚も。レアンドロ・エルリッヒ独特の不思議な空間。

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映像の洗濯物がぐるぐる……

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振り返ると本物のランドリー

『ピンポン・シー』原倫太郎+原游

でピンポンもやってみた。中庭のある開けた空間、元は何の建物だったのか?と調べたら元民宿のピロティでした。

海辺の神社の境内にあるのは

『BONSAI deepening roots』平尾成志×瀬ト内工芸ズ。

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見事な黒松

今回は「根づく」をテーマにした盆栽作品。 参加型の作品もありました。古い家屋を活用したおもしろい盆栽。育てるだけでも大変なのに、すごいな。香川県はもともと盆栽の一大産地なんだそうです。

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気持ち良い浜辺を散策しながら、こちらも新作の

家船(えぶね)』KOURYOU

へ。

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外観

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屋内

『古代から近世まで、東アジア一帯には家族で船で暮らし、一定の海域を移動し、海上生活を送る人たちがいた。漁業を営み生活した船を、瀬戸内海では「えぶね」と呼んだ』というエピソードから古民家を家船として作品に。

遠い昔のここでの暮らし、いやもしかしたらついこの間まで?と錯覚するような家族の営みの跡が作品になっています。おもしろいけど少し怖いような感覚。

無事、すべての作品をまわって、最終のフェリーで高松へ。

最終フェリーの前には作品の展示はすべて閉まってスタッフのみなさんも港へ急ぎます。(なので混みますよ!フェリー)

みんなの一体感というか手作りイベント感というか……になんか懐かしい気持ちになります。夕日を観ながら帰るというのも影響してるのかな。