旅の目的は主にアートです。

旅は日帰りも含みます。近くの美術館から遠くの美術館まで。観たいものは観たい!気ままな鑑賞日記です。

東京国立博物館・フィラデルフィア美術館交流特別企画展 マルセル・デュシャンと日本美術 東京国立博物館 2018.11

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昔、深夜番組で「宣誓」という現代美術の作品を裁判にかけるという番組があっておもしろくて見てたのだけど、確かその最終回で満を辞してで出てきたのがマルセル・デュシャンの「泉」だった気がする……。私の記憶が確かならば……。

で、それで、子供の頃に観た「西洋の美術」展の車輪が「あ〜、あれはデュシャンの作品だったのか」と気付いたのです。 こんな経験があると、わからなくてもとりあえずその世界に触れておくというのはなかなか有意義な体験なのではないかと思ったりします。 というわけでデュシャンの作品をまとめて観るのは初めてです。

第1章 画家としてのデュシャン

画家としてのスタート、油絵の作品。様々な手法を取り入れていっているのがわかります。

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「デュルシネア(ダルシネア)」

他に好きだったのは

「ピアノを弾くマグドレーヌ」

「シュザンヌ・デュシャンの肖像」

「兎(待ちぼうけ)」

など。どれも空間の作り方が素敵でした。

「芸術家の父親の肖像」にセザンヌの、「ソナタ」にキュビズムの影響が出ているように感じました。また、

「処女No.1」「花嫁」に後の作品への片鱗が見えているように思いました。

第2章 「芸術」でないような作品をつくることができようか

からはいわゆるデュシャンの代表作。 「大ガラス」「泉」に代表されるレディ・メイド 。私が知っているのはここらへんのデュシャンだったので

第3章 ローズ・セラヴィ

でチェスプレイヤーに転向しようとしたことやローズ・セラヴィという別人格で作品を作ったりキュレーターをしたり、というのを初めて知りました。

この第3章と第4章《遺作》「欲望の女」がとてもよかったな〜。

第2部の日本の展示は蛇足かな?と思ったので 特に感想はなしです。デュシャンシャンもあまりかわいくなかったし。