横浜美術館は好きな美術館の一つです。エントランスの天井の高さとかそれを活かした展示とか。あと好みの展覧会が多かったり、横浜トリエンナーレも楽しいし。
で、なんとなくタイトルに惹かれて足を運んでみたら、石内都、以前TVでみて興味あった、被爆者の遺品撮った〈ひろしま〉や〈フリーダ〉の写真家さんだった。私の中でつながってなかったようです。でも観に行けてよかった。インスピレーションは大切ですね。
『横浜』『絹』『無垢』『遺されたもの』の4章からなっていて、石内都の言葉が最初に添えられています。
印象に残ったのは『無垢』ちょうど開催中に被写体の石牟礼道子さんが亡くなったせいもあって。皺が刻まれた手に『無垢』というタイトル。
『遺されたもの』の〈ひろしま〉と〈フリーダ〉。被爆者の遺品、物に刻まれた年月。さっきまで見ていた人間に刻まれた皺と重ね合わせてしまって、物にも人間にも幾重にも年月は平等に刻まれるものなのだろうか、と感じました。
コレクション展の「シュルレアシスムの美術と写真」とアートギャラリーの「高円宮妃殿下写真展と現代根付コレクション」もよかったです。